台割の役割と作り方(テンプレートあり)
更新:2023年9月21日
「台割(だいわり)」は、それぞれのページにどんな内容が入るのかを一覧にした設計図のようなものです。全体構成やレイアウトの整理や入稿データ作成時のミス防止のためのチェック表として使われます。この記事では、台割の活用方法と実際の作り方を説明します。
台割とは
台割は、どのページにどんな内容を載せるかを割り振った表のことです。出版業界で使われている業界用語で「台割表」「ページ割」と呼ばれることもあります。台割はパンフレットや論文集などのように複数の人が作成に関わる場合の管理、同人誌などを作る際のページごとのチェックリストとして使われます。
厳密な決まりはありませんが、一般的には8ページ以上の本を作成する際に使用します。
割付と台割の違い
出版業界では台割のほか、ページ内のレイアウトや文字の配置などを示す「割付(わりつけ)」という言葉もつかわれます。割付は、カタログや雑誌などを作る際に、ページ内の文字や写真イラストなどの配置を決めるために作られることが多いです。
台割の役割
台割は落丁や乱丁などを事前に防ぐために使われるほか、コンテンツをページごとに割り振ったりする際にも使用できます。台割が役に立つ場面には以下のようなものがあります。
編集・作成時で台割が役立つ場面
- 雑誌・カタログ・詩集など複数人で製作を進める場合に誰がどのページを担当するか、またどの企画をどのページに掲載するかなどの割り振り
- 作成予定のページのうちどこまで制作したか進捗状況を確認
- 各ページの配置や綴じたときの見え方を確認
- 原稿のレイアウト調整や載せる画像の選択
- 色をカラーとモノクロで分ける場合の該当ページの確認
入稿時で台割が役立つ場面
- 見開きで見せたいページがきちんと見開きになっているかの確認
- ページの割り振りや順序に間違いがないかの確認
- 総ページ数が必要な数になっているかの確認
- 表示や本文などに使用する用紙や加工オプションの指定漏れ、間違いがないかの確認
台割に必要な情報と作成方法
台割は作りたい本にあわせてページ内容や担当者、印刷仕様に関する情報を盛り込むのが一般的です。
台割に掲載する情報の例
- 通し番号(表紙・裏表紙や白ページ(遊び紙)も含めたページ数)
- ノンブル(本文ページの下部などに打つページ番号)
- ページ内容
- 用紙の種類
- 色数の指定(フルカラー/モノクロ/混在)
- オプション加工(PP加工など)
- (複数人で作業する場合)担当者名
また、複数人で制作する場合にはページごとの担当者のほかにそれぞれの〆切などを併せて入力しておくと制作の進行が管理しやすくなります。
台割の種類と活用方法
台割には、主にイラストや図を用いて作成する見開き図タイプと、表形式で作成する表タイプがあります。見開き図タイプの台割と表タイプの台割は、ページ数によって使い分けると使用しやすいです。ページ数が少ない場合は、全体像がイメージしやすい見開き図タイプの台割で、ページ数が多い場合は、表タイプの台割で管理する場合が多いです。
当社でも台割のテンプレート(表タイプ)をご用意しておりますので、ダウンロードしてご利用ください。