論文を印刷会社で製本印刷する方法
更新:2024年10月8日
卒業論文や修士・博士論文などを印刷会社で製本印刷したい場合、気になるのは費用や納期です。
論文作成の価格はサイズやページ数、製本する部数によっても異なりますが、「冊子製本キング」ではA4、100ページの論文で1部1,000円程度です。8~500ページの範囲で印刷でき、A判・B判の全サイズ指定可能、1部など小ロットも取り扱いがあります。
今回は、費用や納期に加えて、論文を製本印刷するために決めなければならないポイントをご紹介します。
論文の製本印刷の大まかな流れ
印刷会社に論文の印刷を依頼する際の大まかな流れをお伝えします。
- 冊子の構成や仕様を決めます。サイズ・ページ数・納期・部数・製本方法・用紙・オプション加工の要否を決める必要があります。
- 見積もりをとり、問題がなければ注文手続きを行ってください。
- 論文を印刷用のデータにして入稿します。
- 印刷会社がデータのチェックを行い、問題がなければ製本印刷され、納期に合わせて論文が発送されます。
論文の製本印刷にかかる費用と納期目安
論文の印刷は、1冊あたり600円~1000円の費用がかかります。納期は業者のデータ入稿確認後から最短で3日程度、最長で10日程度に設定されていることが多いです。納期に余裕がある日程で注文すると1冊あたりの単価が30円~100円ほど安くなります。
当サイトで論文を製本印刷した場合、単価は以下のようになります。
ページ数 | 1冊 | 3冊 | 5冊 | 10冊 |
24 | 553円 | 355円 | 315円 | 255円 |
52 | 704円 | 505円 | 575円 | 417円 |
100 | 961円 | 944円 | 832円 | 601円 |
※サイズ:A4、用紙:上質紙(表紙110kg本文90kg)、綴じ方:無線綴じ、モノクロ印刷
納期:7営業日出荷の場合の参考価格(税込み)
用紙やページ数、カラーかモノクロかによっても論文印刷の費用は異なります。
論文に向いている製本方法
論文におすすめの製本方法は一般的に上製本と並製本の二つです。
思い出として制作する卒業論文は高級感と丈夫さを両立した上製本がおすすめで、研究成果などを不特定多数に配布する研究論文は並製本がおすすめです。
・書店で売っている本や辞書のようにしたいなら上製本
上製本とは、厚手の表紙で本文をくるむ製本方法のことです。ハードカバーとも呼ばれ、並製本よりも冊子の形を崩さずに保存したい場合や、自分が作った作品をしっかりした表紙がある本の形で残したい場合におすすめの製本方法です。
・低コストと見栄えの良さを両立したいなら並製本
並製本はソフトカバーとも呼ばれます。表示に柔軟性のある用紙を使い、本文用紙を一緒に閉じる製本方法です。上製本(ハードカバー)と比較して、表紙に使う用紙の材料費が安く、製本工程も少ないため同じ条件で製本した場合、コストを抑えやすいです。文庫や新書などの用途で利用されています。
論文に向いている本文用紙
論文の本文用紙を選ぶ際は、文字の視認性、筆記性がよく、文字が裏に透けない70kg以上の厚さかどうかに注目してください。
「冊子製本キング」で取り扱う用紙を例にすると、本文用紙としてすっきりと見えて書き込みやすいb7バルキー、あるいは目に優しく長期保存向きのラフクリームが論文の本文用紙におすすめです。
論文の本文におすすめの用紙
b7バルキーは書籍用紙として一般的です。すっきりとした白とやわらかい紙質で上品な仕上がりになります。表面が少しザラザラしていて、ペンや鉛筆の書き込みのし易い用紙です。
ラフクリームは淡い黄色の書籍用紙です。手触りが軽くやわらかい用紙です。厚みが出ても軽い冊子が作れます。しなやかなめくり心地が特徴で上質紙より軽いです。退色しにくく、保存性に優れています。
論文に向いている表紙用紙
論文の表紙用紙を選ぶ際は、耐久性があり見栄えの良い表紙用紙かどうかを確認しましょう。
「冊子製本キング」で取り扱う用紙を例にすると、論文の表紙に手書きで署名や追記が必要な場合には上質紙、タイトルや著者名が鮮明に印刷したい場合にはアイベストが論文の表紙用紙におすすめです。
論文の表紙におすすめの用紙
上質紙はコピー用紙に近く、きめの細かいコシの強い用紙です。表面に塗料が使用されていないため、光沢や艶はなく自然で落ち着いた仕上がりになります。写真は若干沈んだ色合いになります。
アイベスト(表紙用紙)は程よい光沢があり、写真も鮮やかに表現します。用紙の厚みもしっかりあるので、高級感のある冊子に仕上がります。
鮮やかな色彩と豊かな量感を再現し、写真なども綺麗に映ります。
論文に向いているオプション加工
論文の印刷・製本にこだわりたい場合は、オプション加工の使用を検討しましょう。たとえば、ページ数の多い論文にページ番号をふるインデックス加工、章ごとに挿れるカラーの扉ページなどの挿入ができます。
論文の印刷依頼をする前に確認が必要な3つのポイント
続いて、論文の製本印刷を依頼する際に注意すべき3つのポイントをチェックしておきましょう。
論文の原稿に必要な余白
論文のサイズを整えるために印刷後に紙の裁断を行います。裁断によって文字や写真が切り落とされないように、余白を作っておくことが重要です。論文の場合、ページの外側である「小口」は最低でも15mm、「ノド」は15~20mm程度の余白が必要です。
片面印刷と両面印刷の両方に対応しているか
ほとんどの場合製本は、両面印刷がポピュラーですが、片面印刷は裏うつりせず読みやすく、論文のボリュームが少なくてもページ数を増やすことができるというメリットがあります。また、本文を片面印刷にして製本するように定めている大学も珍しくありません。印刷製本した論文を大学に提出したい場合は、事前に大学の規定を確認し、規定に合った印刷が可能か確認する必要があります。
カラーの図が挿入可能か
論文の内容によっては、色分けをした図やカラー写真を挿れることがあります。その場合、該当のページはカラーページという扱いです。論文すべてをカラー印刷にする方法、モノクロで印刷した冊子に後からカラーページを挿入する方法、カラーページとモノクロページを混合で製本印刷する方法など、選択肢は様々です。印刷会社によって料金体系や対応方法は異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
まとめ
論文を印刷会社で製本印刷する際の費用や納期、決めなければならないことを解説しました。 研究者になり仕事として論文を書くのでなければ、論文を書き上げるという経験は一生にそう何度もあることではありません。印刷会社に印刷製本を依頼する場合や費用や納期にうまく折り合いをつけて、後悔のない形で論文を仕上げましょう。論文の仕様で迷った際は、お気軽に「冊子製本キング」にご相談ください。