冊子の背表紙を作るコツ

更新:2023年8月31日

コラム_冊子の背表紙を作るコツ

プリンターの性能が良くなっていることや、写真や文章を簡単に編集できるようになったことから、自分で本を作る人が増えています。本棚に並べたときにまず目につく背表紙を作るコツをご紹介します。

背表紙ができる冊子とは

背表紙とは、本や冊子の表表紙と裏表紙を繋ぐ部分にできる背のことで、本のタイトルなどが印刷されています。背表紙は「無線綴じ」と呼ばれる製本方法で作られた場合にできるもので、「中綴じ」や「平綴じ」などの製本方法ではできません。

本のページ数や紙の厚さによって背表紙の幅は異なり、希望のデザインをいれるのに十分な幅があれば、文字などを入れることができます。

背表紙のデザイン

背表紙のデザインをするために必要な条件

先にも述べたように、背表紙の幅(背幅)はページ数や紙の種類によって変動します。文字やデザインを印刷したい場合、文字サイズは6pt以上として、目安として4mm以上の背幅が必要となります。この時必要なページ数は58ページ程度です。

背表紙はほとんどの場合文字だけですが、フォントや配置、タイトルとサブタイトルの入れ方、作者や出版社の位置など、入れる内容次第で決めておくべきことがたくさんあります。入れたい情報が入るだけの十分な背幅があるのか、後述する計算方法なども使ってよく確認しましょう。

また、基本的に背表紙の高さは本の縦と同じ長さになります。入れたい文字が多い場合などは、縦に入りきるのか、文字を折り返す必要があるのかなども考える必要があります。

背幅の計算方法

本の背幅は、計算式やWEBサイト上のツールなどによって算出することができます。自分が作りたい本のページ数や用紙によってどの程度の背幅ができるのかを事前に知っておけば、デザインや仕様の変更も検討しやすくなるでしょう。

計算式を使った背幅の算出方法

すでに紙の種類やページ数などの仕様が決まっている場合、以下の計算式にあてはめることで、背幅の値を出すことができます。ただし、あくまで参考値になるので注意してください。

背幅(mm)=(表紙の用紙の厚さ×2) +(本文用紙の厚さ×ページ数÷2)

※上記の式の結果から、小数点第二位以下は切り捨て、小数点第一位を0.5mm単位で切り上げると、背幅の目安になります。

自動計算ツールを使う方法

以下の背幅自動計算ツールでは、使用する紙の種類とページ数を指定すると、背幅の参考値を求めることができます。自分で計算するのが難しい場合や、さまざまな用紙やページ数のパターンで背幅を確かめたい場合はぜひご活用ください。

無線綴じ背幅計算
サイズ ページ数
表紙用紙
本文用紙

ページの背表紙の幅は2mmです

背表紙の作り方

背表紙のデータの作り方は、使用するアプリケーションやソフトごとに異なります。WordやPowerPoint、illustratorなどで背幅を作る方法については、以下のページを参考にして下さい。

無線綴じ冊子の背表紙の作り方