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オンデマンド印刷とは?

オンデマンド印刷とは?

オンデマンド印刷は版を作らずに出力する印刷方法です。製版代などの固定費がかからないため、500部以下の冊子やチラシ、ハガキなどの幅広いジャンルの印刷に使われています。
この記事ではオンデマンド印刷で制作しやすい製品やオフセット印刷との違い、綺麗に仕上げるためのポイントを紹介します。

オンデマンド印刷とは、版を使わない印刷方法です。オフセット印刷など印刷する部数に関係なく絵柄の元となる版を作る印刷方法では固定費がかかるため、少部数の印刷だと費用が割高になります。しかしオンデマンド印刷は、オフィスで使われるコピー機やプリンターのようにデータを印刷機に送り、そのまま印刷できます。製版のための時間や費用などの固定費がかからないため、500部以下であれば低コストでの印刷が可能です。

版を使わずに印刷できるオンデマンド印刷は、印刷するデザインを柔軟に変更することができます。そのため、デザインの一部だけ変えて複数印刷したいチラシや宛名が1枚ずつかわる挨拶状などの印刷に向いています。

「・同じデザインでは印刷数が増えても安くなりにくい」

オンデマンド印刷は、同じデザインで印刷部数が増えても1冊あたりの料金はオフセット印刷よりも下がりにくいです。なぜなら印刷物を1部出力するあたりのスピードがオフセット印刷に比べ遅いためです。

オンデマンド印刷機では、プロセスカラーといわれるCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の色を使って印刷します。4色を掛け合わせ、色を表現することをフルカラー印刷と呼び、写真やイラストの色をきれいに再現できます。

「・金色や銀色は原則として使用できない」

プロセスカラーの4色の組み合わせでは、「特色」などの色はうまく表現できないため注意が必要です。オンデマンド印刷では金・銀・蛍光色・メタリックカラー・パステルカラーなどの色は表現できません。これらの色は、DIC、PANTONEという仕様で指定され、CMYKの4色では再現できないです。

オンデマンド印刷は、用紙に熱をかけインクを定着させるため、同じ色味を出すのが他の印刷方法より難しく、デザインによっては意図しない仕上がりになることがあります。

色の不備の中で、用紙選択や印刷デザインの工夫で対策しやすいのは、色ムラ、中抜け、割れ目、モアレです。テカリについては、オンデマンド印刷に使用するインクに含まれるワックスが原因になるため対策が難しいです。気になる方はオフセット印刷を使うとよいでしょう。

不備 状態
テカリ 黒インクの印刷などで、光の反射が強く出る
色ムラ 色の濃淡が異なり均一でなくなる
中抜け 凹凸のある用紙の凹部分にインクが乗らない
薄い色の部分が印刷すると出てこない
割れ目 濃い色の印刷をして折ることで、折り目部分がひび割れる
モアレ 印刷時に意図していない柄が印刷物に現れる

「・色ムラ・中抜け対策」

広い面積を黒で塗りつぶすベタなどを印刷すると色ムラが出ることがあります。色ムラは、温度・湿度の影響などでインクが均一にのらない時に起こります。特に薄い色を使ったベタや凹凸のある用紙への印刷で起きやすいです。また、インクがデザイン通りにのらない中抜けも色ムラと同じ原因で起こります。

色ムラ・中抜けの対策としては、マット紙やコート紙など表面加工がされた用紙の使用やベタ塗りよりもテクスチャ柄などを使うとよいでしょう。

「・割れ目対策」

オンデマンド印刷では熱処理によりインクを定着させるため、摩擦や用紙の折りに対して剥離や割れが出ることがあります。表紙にPP加工を施すと印刷面の保護になるため、割れの予防になります。特に濃い色を使用した場合や用紙に厚みがある場合は、折れ目部分の剥がれなどが出やすいため、対策を検討するとよいでしょう。

「・モアレ対策」

モアレは印刷後に発生する意図しない模様のことで、アミ点※1が不揃いとなって位置がずれたり、形状が変形していたり、間隔や並びが不規則であると起こります。

モアレの発生を防ぐには、トーンの重ねすぎや画像の拡大縮小処理を避けましょう。トーンの重ねすぎはアミ点の不揃い、拡大縮小処理は比率変更により変形が発生しやすく、モアレが出やすくなります。

※1:印刷物の濃淡を表現するための小さな点のこと

オンデマンド印刷とオフセット印刷の違いは、推奨印刷部数と使用できる色、デザイン変更のしやすさです。

・オンデマンド印刷とオフセット印刷の特徴比較

オンデマンド印刷 オフセット印刷
不要 必要
推奨部数 500部以下 1000部以上
印刷の仕上がり オフセット印刷よりは
多少劣る
色の再現性が高い
1,000部未満のコスト 安い 高い
1,000部以上のコスト 高い 安い
特色 使用不可 使用可能
納期 短い 長い
対応サイズ A3サイズ程度まで 大サイズも印刷可能
(A0、菊全判など)
デザインの変更 対応しやすい 対応しにくい
主な用途 名刺、POP、少部数冊子 パンフレット、大量のチラシ

オフセット印刷は、版を使うため初期コストがかかり、デザインの変更はオンデマンド印刷より対応しにくいです。しかし、1,000部超の単一のデザイン印刷など同じ版で印刷部数が多くなるほど単価が下がります。

また、版を使用する印刷であるため、オンデマンド印刷よりもイラストや写真、文字などを細部まで鮮明に印刷できます。特色が使用できるため、表現できる色の自由度が高いです。印刷方法は部数や使用したい色・デザインの数で使い分けるとよいでしょう。

オンデマンド印刷の原稿を入稿するときは、RGB形式ではなくCMYK形式での入稿を推奨されていることが多いです。RGBなど別の形式で作成したデータを使う場合はCMYKに変換して色味をチェックすることが必要です。

ただし、最近ではRGB形式のデータをそのまま入稿できる印刷会社もあるため、入稿前にカラー形式の確認をしましょう。

オンデマンド印刷で一般的に推奨されている解像度は、フルカラーは350dpi、白黒や2色刷りは600〜1200dpiが目安です。解像度を下げると印刷時にぼやけてしまうことがあるため、推奨される解像度よりも下げないようにしましょう。




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